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ラグビー登山家・長澤奏喜の冒険A ウルグアイ、歓喜の夜。

2015年のワールドカップ出場時のウルグアイ代表(写真/Getty Images)


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【筆者紹介】長澤奏喜(ながさわ・そうき)
ラグビー登山家。過去8大会のラグビーワールドカップに出場した25の国/地域にある、それぞれの最高峰がターゲット。ラグビー日本代表のジャージーを身にまとい、楕円球を抱えて山に登る。それを頂上にグラウンディングしてまわっている。1984年10月12日生まれ。愛知・明和高校→慶大(BYBクラブ)。IT関係企業で8年働く。青年海外協力隊でジンバブエに2年滞在したこともある。ポジションはPR/LO。「山登りにも、独自のルールを決めています。途中でボールを落としたらノックオン。10b下がり、スクラムの姿勢をとった後、また歩き出す」



Aウルグアイ、歓喜の夜。

「ソーキ!日本に行くことになったから、よろしくな!」
 宿のスタッフからそんなことを言われたのは2月3日の夜だった。
 僕は南米遠征でのアコンカグアとカテドラル丘の一戦を終え、一息ついている時だった。

「えっ、いきなり急に!? いつ頃になりそうか事前に言ってくれたら観光案内するよ!?」
「いやいやオレじゃない。ウルグアイのラグビー代表だよ。今日、カナダに勝って2019年に日本に行く事になったんだ」
「えぇ!? そうなのか。おめでとう。早くそのことを教えてくれよ。せっかくウルグアイにいるのだから、試合見に行きたかったのに・・・!?」

 ウルグアイがラグビーワールドカップ出場を決めたニュースを知ったのは、テレビやネットの情報ではなく、ウルグアイ人の興奮の声だった。

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宿のスタッフのクリスチャン


 ウルグアイに関して、そもそもイメージを持っている方は決して多くはないかと思う。
 ザックリ言えば地球の真裏にある日本の半分ほどの面積で、人口約350万人の小さな国だ。

 しかし、小さいと言って侮るななかれ。ウルグアイとフットボールと歴史の関わりは深い。サッカーワールドカップ黎明期。1930年のホスト国であった第1回大会に優勝し、第2回大会、第3回大会は第二次世界大戦であったから不参加を表明していたが、その後出場した第4回大会ではまた優勝している。
 ラグビーに関しても、サッカーに次ぐ人気スポーツだ。フットボールのDNAが国民の多くに染み込んでいる。
 ラグビーへの造詣も深い。今回決めた、2019年ラグビーワールドカップへの出場は同国にとって4回目のこと。前回のイングランド大会では1勝もできなかったので、その雪辱に燃えている。

 ウルグアイの首都、モンテビデオの街は世界一期間が長いカーニバルの準備で誰もが慌ただしくしていた。そんな中、ラグビーワールドカップに出場するニュースが流れたから、街はさらにお祭り騒ぎになった。さすがラテンの国、といったところだ。

 日本代表のラグビージャージを着て街に出ると、「日本はちゃんと我が愛すべきロス・テロス(ウルグアイラグビーチームの愛称)のために準備をしてくれているのか?」とドヤ顔で聞いてくるオッチャンがいた。

「もちろんさ!」
 僕は、ウルグアイの人の陽気さに負けないように答えた。


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ウルグアイの首都モンテビデオの街角






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