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U20日本代表リーダー候補の新井望友は、運動量、コミュニケーションを意識

シドニー大戦でプレーするU20日本代表候補の新井望友(写真右端)
(撮影:松本かおり)


 下の名は「みゆう」と読む。

 東海大の新井望友は、ラグビーの2018年度20歳以下(U20)日本代表でリーダーシップを発揮する1人だ。埼玉・深谷高時代も主将をしていた。立場が人を作るとはよく言われるが、本人は当時の経験をこう語ったことがある。

「自分はどちらかというとコール(試合中の声かけ)ができなかったのですけど、主将をやることで周りを見てプレーできるようになった。生活面でも周りを見ることを意識づけられて、大学でもそれを継続してできています」

 U20日本代表へは2017年度もメンバー入り。このチームは新2年生が主体となるが、新井は新3年ながら早生まれのためセレクションの対象となる。2年連続の選出を目指す今年は、練習の合間に明大新2年の箸本龍雅とともにプレーの改善点などを指摘する。

 2月9日から東京・キヤノンスポーツパークであった候補合宿中も、見た目上滞りなく進んでいるような防御練習でも細やかな連携について反省する。紳士的な口ぶりで言ったものだ。

「いま以上にコミュニケーションを取って、プレー中も、プレーが切れた時も(問題点を)修正できる状態にしていきたいです。ひとつひとつ(役割が)決まっているんで、それをきっちりとできるように…」

 そのキャンプが6日目を迎えた14日、来日中のシドニー大(オーストラリア)と練習試合を実施。新井はスクラム最前列中央のHOとして、前半途中から出場した。

 やや崩されていたスクラムは「まとまり」「壁(味方同士の密着を表すフレーズ)」といったチーム内の言語を再確認し、修正を図る。守っては確実なカバーリングと接点でのボール奪取を披露。「アピールして選ばれたい」との意思を、プレーに反映させた。
 
 もっとも試合は27−43と敗戦。本家の日本代表と同種の戦術を使ってスペースを攻略も、攻め込んだ先の接点で何度も球を奪われた。新井は言う。

「いつも通りのプレーができたところはありましたが、いつもならポゼッション(ボール保持)できる接点でターンオーバーされたこともありました。U20でやっている1キル(接点でボールに絡む相手を確実に引きはがす動き)を試合でやりきれなかった」

 身長173センチ、体重87キロと決して大柄ではないが、「運動量は意識しています」。シドニー大戦でも攻守逆転を決めたように、ピンチに顔を出して仲間を救う。所属する東海大が勤勉さを是とするだけに、本人はこう胸を張る。

「東海大は全員がすべての練習に本気で取り組むので、自分のコンタクトのレベルは高校時代よりも上がったと思います」

 緊迫感が成長を促すと、皮膚感覚でわかっているのだろう。だからこそ今度のU20日本代表候補合宿でも、クオリティチェックに余念がないのだ。

 選抜されたU20日本代表は、5月30日〜6月17日にU20チャンピオンシップという世界大会に挑む。「練習をするごとにレベルアップしている」とも話す新井は、グラウンド内外で渋く光る。

(文:向 風見也)

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