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東海大、自分たちの世界を作り2季連続決勝進出へ…。


大学選手権準決勝の同志社大戦で活躍した東海大のNO8テビタ・タタフ(撮影:塩隆)

<全国大学選手権大会 準決勝>
東海大 74−12 同志社大
(2017年1月2日/東京・秩父宮ラグビー場)


 湘南のフィジカル集団、東海大が、関西の雄たる同大を局地戦で制した。

 勝者はキックオフ早々、鋭い圧力で反則を誘う。ここから早速、自分たちの世界を作った。

 序盤から敵陣に入り、先発要員の平均体重で相手を約3.9キロ上回るFW陣がずし、ずし、と衝突する。

 球を保持したまま、左から右中間へ歩を進める。その先で作ったモールの脇を、突破役のNO8テビタ・タタフが抜け出した。

 あえて緩やかに時間を使い、首尾よく先制した。7−0。

 スクラムも制す。まずは、キックを蹴り合うなかで得た前半5分の1本を押し込む。PR渡邉隆之副将が「真っ直ぐ行ったら(相手の塊が)割れてくる」と手応えを得る、会心のプッシュだった。

 ここから青いジャージィは、敵陣22メートルエリア左中間まで進む。先制時と同じく、FW陣がラックを連取する。対する紺とグレーのジャージィのタックルを押し戻し、PR渡邉も「シンプルに、がむしゃらに前に」という強いランを繰り出す。

 最後はゴール前中央で得たスクラムを制圧し、NO8タタフが2つ目のトライを奪う。直後のゴール成功もあり、スコアを14−0とする。

 同大のLO山田有樹主将は、「対策はしていたのですが、思った以上の精度でボールを獲り返せなかった」。一方、この日は通算5度インゴールを割ったNO8タタフは言った。

「敵陣では落ち着いてプレーするのが大事です。焦ったらどこかでミスが起きるので」

 同大も流れをつかみかけた。

 14分には敵陣10メートル線付近右のスクラムを押されながらも、左へ展開。WTB安田卓平が防御にひびを入れると、球は右、左と動き、FB崎口銀二朗が止めを刺す。24分にもタックルからの攻守逆転でWTB安田が加点し、12−21と追い上げた。

 ただ東海大は、ここで踏みとどまって自分たちの世界を再構築する。

 31分。CTB鹿尾貫太の突破から敵陣深い位置でFW陣の時間を獲得。最後はスクラムを起点にNO8タタフが加点した。26−12。

 続く34分。ハーフ線上のスクラムから左へつなぎ、SO眞野泰地が相手のWTB松井千士の背後へキック。WTB松井がゴールラインの手前で処理に戸惑うなか、東海大のWTB藤崎眞樹がこぼれ球を拾う。33−12。

 きりきりと、同大の首を締めた。

 終始ミスを重ねた同大にあって、WTB安田は肩を落とす。

「いいシーンもありましたけど、(タックルで)高く行った時に相手に(勢いに)乗られた。空回りして、いつもだったらパスをしないところでパスをしたり…といった部分もあった」
 
 これで勝者は9日、同じ会場でおこなわれる決勝戦に臨む。7連覇中の帝京大と2季連続で激突する。

 総合力と経験値が強みのチャンプに向け、チャレンジャーがいかに戦うか。同大戦のパフォーマンスを踏まえ、PR渡邉副将は言う。

「向こうに『あれ?』と思わせたら、こっちのチャンスは広がっていくと思う。特にスクラムで、相手のリズムを崩せたら」

 自分たちの土俵に、チャンピオンをどこまで引きずり込めるか。
(文:向 風見也)

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