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帝京大、やっぱり強い! 筑波大を激しさでリベンジ。

帝京大のSO松田力也。チームは筑波大相手に計12トライ(撮影:志賀由佳)


 大学選手権7連覇中の帝京大は、昨季、唯一土をつけた筑波大を80−7で制圧。東京・帝京大百草グラウンドで5月29日、関東大学春季大会Aグループの4勝目を挙げた。

 ここまで平均得点は80.25、同失点は7.75だ。ゲームリーダーでもあるSO松田力也副将は、数字の背後にあるプレーの質を鑑み「春シーズンは全体的に、悪い流れではないと思います」と実感を口にした。

 遡って、昨年11月29日には、両チームが加盟する関東大学対抗戦Aの一戦が東京・八王子市上柚木陸上競技場であり、王者は17−20と敗れた。密集戦で極端なプレッシャーを受けたことでプレーを乱したためだ。

 それ以来の直接対決にあって、やはり筑波大は接点のプレーにこだわった。ランナーが倒れた場所へ低空飛行で突っ込み、ボールに腕やら足を伸ばす。絡みつく。しかしそれ以上に、帝京大の面々は激しく前線へ突っ込んだ。

 大量得点を支えた密集へのサポートを、FL亀井亮依主将は満足げに振り返った。

「筑波大はブレイクダウンがキー。そこをシャットアウトすれば、ボールが動く。その考えが、チームにありました」

 WTB津岡翔太郎のノーホイッスルトライなどで7−0として迎えた前半3分、グラウンド中盤で突破を図った筑波大のFB河野友希がラックを形成。すると、その地点へLO飯野晃司副将、NO8吉田杏、CTB岡田優輝が一気に飛び越えた。

 攻守逆転を決めると、SO松田とHO堀越康介のランをきっかけに右へ展開。またもWTB津岡が駆け抜け、間もなくスコアは14−0となった。SO松田は解説する。

「皆がスペースを探して、コールをしてくれる。僕はそれを聞いて判断できる。意思統一がされています」

 帝京大は、他にもターンオーバーからの加点を産み出した。

 28−0として迎えた33分、筑波大のSO亀山雄大が自陣深い位置からハーフ線を越えるも、帝京大はすぐに守備網を作る。筑波大がフェーズを重ねるさなか、タックルまたタックルで耐える。さらなる前進を許さぬうちにボールを奪い、左から右への展開でWTB津岡の3トライ目を引き出した。

 岩出雅之監督がしばし言う、「(我慢をしていたら)チャンスは相手がくれる」を実現した格好か。松田のコンバージョン成功で、35−0と大勢を決めた。

 後半も鈍い音の鳴る身体衝突、スムーズな連携は不変。CTB岡田、FB尾崎晟也が右中間、左中間のスペースを縦横無尽に駆けた。昨季は新人トライゲッターとして躍ったWTB竹山晃暉も、「迷わず、自分のプレースタイルを貫き通したいと改めて思いました」。今季初陣で4度、インゴールを割った。

 敗れた筑波大のSH米村龍二は「予想以上に接点で食い込まれて、外へ…。わかっていたことを綺麗にやられたという感じ」と悔やむほかない。

 同じくFL占部航典は「去年に勝った時は、ブレイクダウン(接点)でしっかり返せていた(守備時の接点で帝京大を向こう側へ押し込めた)。ここから意識を変えて、当たり前のことを当たり前にできるようにならないと」。確かに接点で粘りこそしたが、粘って相手を「返す」だけの強さに物足りなさを感じたか。
(文:向 風見也)

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