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テンポアップで韓国突き放した日本 小野澤3トライ、望月は接点奮闘

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韓国戦で3トライを奪った日本代表WTB小野澤(左)と祝福するCTB仙波
(撮影:松本かおり)


 

 前節に香港を21−19と破り、「チームの雰囲気は最近で一番」(チーム関係者)とのぼり調子だった韓国。そんな相手のホームにジャパンが乗り込んでのアジア五カ国対抗・第3戦が5月12日、韓国・ソウル近郊の城南(ソンナム)で行われた。結果は52−8(前半=14−0)とジャパンの快勝。8トライ(6G)を奪った。
 ただ、試合終盤にフィットネスの差が如実に出て差は大きくなったが、前半は14−0と試合の均衡は失われなかった。ジャパンのトライは19分と25分に奪った2つだけ。WTB小野澤宏時の先制トライは相手反則から速攻を仕掛け、素速い球出しからBKラインで攻略したもの。LO真壁伸弥のトライも相手ラインアウトをターンオーバーした攻撃から奪い、いい形で攻め切ったが、攻め込んではミスを重ねて攻め切れぬ印象もあった。

 

 韓国のよく前に出るディフェンスに、やや攻めあぐんだ感のあったジャパンだったが、後半は時間の経過とともに試合を圧倒していった。SHに日和佐篤を投入してテンポアップを図ったチームは、相手のフィットネスの消耗も重なってどんどん前に出る。アタックを連続させながらも、浅いパスコースにインターセプトを許す場面もあったけれど、それ以上にアグレッシブに攻め続ける姿勢は韓国防御の出足の鋭さと規律を奪う。ジャパンはボールを速く、大きく動かすスタイルで崩すこともあれば、相手反則から速攻で前進し、組織をズタズタにすることもあった。光を放つ活躍を見せたのはよくスペースに走り込み、接点で前に出続けたFL望月雄太と、好機を仕留め切り、壁をすり抜けて3トライを奪ったWTB小野澤宏時か。ときたま響いた「テーハミングッ」の声援も、最後は完全に消えた。

 

 エディー・ジョーンズHC(ヘッドコーチ)は、「まあまあね」の言葉で試合のレビューを語り始めた。
「この1週間は試合よりキツイ練習をやってきたから、選手たちは疲れているところがあったね。でも、(攻め込んでは繰り返した前半の)ミスは個人の責任。韓国はBKに何人かのアスリートがいて、FWは大きかった。それにラッシュディフェンスを仕掛けてきた。だから前半はなかなかスペースがなかったね。だけど後半は、テンポアップして試合をコントロールできたと思う」
 試合終盤に加速、最終的には大差をつけたことに対しては、笑顔を見せた。
「最後の2つのトライは、本当にいい形だった。長友が左サイドを走って崩し、そこから大きく振って奪ったトライは理想的だった。来週の香港戦に向けては、試合用の準備をやって臨みたいと思っているよ」
 チームのパフォーマンスを「半分くらい。7点満点でいえば3点ぐらいかな」と評価したが、「つまり、まだまだやれるということ」と語った。

 

「ここまで『形、形』と言ってきたところがあったので、今日は基本的な個人スキルの部分もしっかりやっていこうと言って試合に臨んだのですが」と、前半のミスについて振り返った廣瀬俊朗主将も、チーム力が間違いなく高まっている感覚を口にした。
「韓国に以前のような気迫が戻ってきたのは嬉しかったのですが、負ける気はまったくしませんでした。走り勝てるのは最初から分かっていた。前半からテンポよく攻め続けようとした意識が、最後の結果に結びついたと思います」
 アジア五カ国最終戦の対香港は5月19日、秩父宮ラグビー場にて。エディー・ジョーンズHCは、「ベストメンバーで戦います。きょうと、あまり変わらない布陣ですけどね」と笑った。

 


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