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威嚇のヒゲ、効果あり!? NTTコムPR三宮累、変身と変心で出場機会つかむ。

「社会人としてはどうなのかな…と」と笑うシャイニングアークスのPR三宮累。
「シーズンが終わったら、一度剃ろうと思っています」。(撮影/松本かおり)


 ヒゲを伸ばせ。
 指揮官からそんな注文が出た。
 優しすぎる顔はプロップとして不利になる。そんな理由からだ。
「組む前に、相手がヒゲをチラッと見ている気がします。少しは効果があるのかな、と」
 NTTコミュニケーションズシャイニングアークスの3番、三宮累(さんのみや・るい)が毛むくじゃらの下に隠れた童顔を崩す。

 12月2日、秩父宮ラグビー場。ウインドウマンス明けのトップリーグ初戦で、NTTコミュニケーションズは神戸製鋼と引き分けた(28-28)。7点ビハインドで80分経過のブザーを聞くも、相手の反則もあって、粘りに粘る。最後はPK→ラインアウト→モールからのトライ(NO8アマナキ・レレィ・マフィ)→小倉順平の同点コンバージョン。劇的な幕切れを実現し、スタジアムを沸かせた。

 試合後の記者会見、ロブ・ペニー ヘッドコーチは「私たちは勝ったように感じ、神戸製鋼は敗れたように感じる試合」と話した。2011-2012年シーズンの勝利を最後に負け続けていた相手と引き分けた。選手たちの健闘を称え、その際にスクラムの進化を口にした。
「きょうの試合ではスクラムの成長を感じました。その中でも、ルーキーながら三宮がよく頑張っている」
 FL金正奎主将も、「フロントローの向上を感じました。この1か月、彼らが誰よりもきつい練習をしてきたことを、みんな知っています」と話した。

 三宮は中央大学から入社したルーキーだ。小学5年時に杉並少年ラグビースクールに加わり、中学時代は同ラグビースクールと北中野中でプレーを続けた。東京高校、中大で成長。今季からチームの一員となり、NTT国際通信で働く。
 第5節、豊田自動織機戦での初出場を先発で飾ると、この日の神戸製鋼戦まで6試合続けて3番を背負った。入社直後は体幹も弱く、技術も足りなかった。そんな状況から、少しずつ課題を改善し、進化。その結果、ポジションを掴んだ。

「腰を痛めたこともありました。アイザックさん(ロス/LO)のうしろからの押しを受け止められなくて、耐えられなかったんです」
 182センチ、114キロと堂々の体躯も、中身がともなっていなかった。それが、斉藤展士スクラムコーチとの出会いもあって変わっていった。
 国際交流月間の11月はトップリーグもおこなわれなかったから、フロントローは特に鍛えに鍛えられた。
「スクラムに必要なそれぞれの部位の筋トレを、日替わりで徹底的にやりました」
 この1か月に430本のスクラムを組んだ。体重も筋肉量も入社時より増え、現在118キロ。ヒゲ面となり見た目も変わったが、中身が大きく変化しての飛躍だ。

 本人も、体幹とメンタルの強化が成長につながった自覚している。
「大学時代はひとりで、力まかせに組むスクラムでした。それでもなんとかなっていました。でも、それではトップリーグではやっていけない。いまはフロントローが面になり、一枚岩になって押す。いちばん強い姿勢をとって、うしろの押し、8人全員の力を相手に伝えることをやっています」
 メンタルが変わり、チームの目指していることができるようになった。戦術理解も進み、試合ごとの気づきもある。成長を自分も周囲も感じている。

 ただ、やれることはまだまだある。
 ヤマハ発動機でトイメンとなった、山本幸輝の強さを体がおぼえている。チーム内練習で組む先輩、上田竜太郎の強さに教わることも多い。ジャパン経験者が並ぶ神戸製鋼のフロントローと互角に組めたことは自信になったが、これからも「一つひとつ意味のあるプレーをして、1試合でも多く試合に出たい」と気を引き締める。
 大学時代は食当長を務めたように、食事にもこだわりがある。2キロもあるカレーを9分で食べた早食いは昔の話。いまは栄養面も考え、しっかりと噛んで食べ、強い肉体を作る意識も高くなった。
 噛みしめるほど味の出るPRへ。23歳の挑戦と成長は続く。

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「ボールキャリーも防御も、もっと高めたい」。(撮影/松本かおり)






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