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反則減の鍵は「余裕」? 日本代表・布巻、オーストラリア代表戦での実感は。


ワラビーズに挑んだ布巻峻介(撮影:松本かおり)

 世界ランク11位の日本代表でFLとして先発した布巻峻介は、同ランク3位のオーストラリア代表の強さを認める。

「強かったですね。個々が強いと思いました。アタックはシンプルでしたけど、強いランナーがボールを持ってくる。そこをどうしようかな、とは思いました」

 11月4日、神奈川・日産スタジアムで30−63と屈す。CTBのテヴィタ・クリンドラニら、環太平洋にルーツを持つ走り屋が活躍した。布巻自身は再三のタックルで相手をテイクダウンしたが、自身の手柄はあまり誇らない。

「それをしなかったらここ(代表)にいなかったですし」

 チームでは今秋、ジョン・プラムツリー新ディフェンスコーチが着任。鋭い出足の防御システムを唱える。集合2週目におこなわれたこのゲームではそれが機能したシーンもあったが、総じて「個々」の能力などに気圧された。効果的な防御をしながら点を取られた理由を、布巻はこう考えていた。

「タックルで止めているけど、速いテンポで(接点から球を)出されてしまったから、(次の局面で)人数的な負けが起きた。…というシーンもあったんじゃないですかね」

 確かに日本代表は、オーストラリア代表の味方ランナーへの速いサポート、さらには接点周りでの組織的な仕掛けに難儀したか。それに加えて前半は、要所での反則で自陣深い位置でのラインアウトを何度も与えた。ハーフタイム前に3−35と勝負を決められ、ジェイミー・ジョセフ ヘッドコーチやFLのリーチ マイケル主将も「ディシプリン」を課題に掲げた。

 自分たちの首を絞める格好の反則を、どう減らすか。布巻は「個人の意識を変えるだけでレベルが上がる」としながら、「そこから(より)上に行くには、チームとして強くならないと規律は保たれない」とも断ずる。キーワードに「余裕」を掲げる。

「ディフェンスで、余裕を持てるようになれば、反則をしなくても止められるというふうになる。ゲインされても大丈夫、ではないですけど、そうした余裕を持っていれば気持ちは焦らないから、(反則も)どんどん減ってゆくとは思います」

 相手の首に手をかけてしまうなどの「個人で修正するペナルティ」を各人の努力で防ぐと同時に、チームとして攻防のシステムをより深い密度で共有。そうすれば、もし相手に突破を許すなどしても「余裕」を持ってプレーの規則性を保てる。その延長で、肉弾戦周りで慌てて反則を犯すという現象を減らせるのではないか…。布巻の考えは、こういうことだろう。

 CTBからFLへ転向したばかりだった早大3年時も、新たなポジションでの課題を聞かれ「余裕を持つこと。余裕があればもっといいプレーができる」という旨の返事をしていた。

 いま語る「余裕」という言葉も、すべきことを頭と身体に深く落とし込み、心にゆとりを持って激戦に臨むべきという意味では共通しているかもしれない。

 対するFLのマイケル・フーパー主将の印象を問われ、「いい人間なんだろうな。よく声もかけてましたし」とプレー以外の資質に目を向ける布巻。今後チームには、「余裕」を持つススメを植え付けるか。トンガ代表、フランス代表とのテストマッチ(国際真剣勝負)に向け、8日、フランスへ発った。
(文:向 風見也)

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