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63失点に「申し訳ない」。日本代表、豪州代表に差をつけられたシーンとは。


ワラビーズにつかまる日本代表のリーチ マイケル主将(撮影:塩隆)

<リポビタンDチャレンジカップ 2017>
日本代表 30−63 オーストラリア代表
(11月4日/神奈川・日産スタジアム)


 ラグビー日本代表の試合で最多の「43,621人」のファンを集めながら、ジェイミー・ジョセフ ヘッドコーチ就任2年目で最多となる63失点を喫した。

 SHの田中史朗は言う。

「申し訳ない。もっと喜んでいただけるよう、努力したいです」
 
 相手はワールドカップで通算2度の優勝を誇るオーストラリア代表。日本代表は前回大会こそ初の3勝も、当時あった体力的基盤を再構築中だ。先月28日には寄せ集めの世界選抜に20点差をつけられるなどし、戦前から断崖絶壁にいた。

 年内最後の国内での代表戦とあって、劣勢のリカバリーが求められていた。もっともファンが目の当たりにしたのは、従来の背景に準じた80分だった。

 ラストワンプレーで代表デビュー戦初トライを決めたLOの姫野和樹は、再三の落球を反省。怪我などの事情で23名中5人が初陣を飾り、それぞれ持ち味の突進力を示しながらエラーでため息も誘った。

 反則数は相手の16に対し10と下回ったが、日本代表のそれは勝負がつく前のもの。前半23分には密集周りでタックラーが膝を地につけファイトしたと見なされてか、21失点目につながるラインアウトを相手に与えた。田中は続ける。

「意識すればなくなる無駄な反則が多かった。もったいなかったです」

 前半32分までの数分間では、両軍の対照的な様子が明るみに出た。

 ここではジョン・プラムツリー新ディフェンスコーチの教える防御網が冴え、PRの稲垣啓太のタックルが落球を誘う。直後のスクラムから球を得たのは、国内パナソニックでCTBを務めるSOの松田力也だ。左大外へキックパスを放つ。

 これを受け取ったのは、東海大でFBを務めるWTBの野口竜司だ。左隅で粘りたかったが、大外を走ろうとした末にタッチラインの外へ出される。ここで野口を担ぎ上げたFBのカートリー・ビールが「しっかりとつかんで外に出した」と喜ぶなか、野口は逸機をこう反省する。

「インサイドへ行こうとした瞬間(ビールにコースを)見られたので、アウトへ。すると持ち上げられた…。フィジカルを鍛えないと」

 直後のラインアウトから、オーストラリア代表は簡潔な縦突進で日本代表を押し込む。負けずに飛び出そうとする日本代表の防御の裏へ、ビールが鋭角に駆け込む。CTBのテヴィタ・クリンドラニのフィニッシュを促すなどし、28−3とした。

「自分に課されていた、相手ディフェンスへの宿題をきちんとやっただけ。あそこはチャンスでした」

 悔しいはずの敗者陣営に、落胆の色は薄かった。姫野は「楽しかった」と初挑戦を喜び、就任2年目のジョセフ ヘッドコーチはただただ彼我の状況の違いを強調した。

「ファン、メディアの方にも忍耐力を持ってサポートして欲しいです」
 
 2年後に迫る次回ワールドカップは自国開催なうえ、日程間隔に恵まれるなど言い訳の余地はどんどん削られている。

 現日本代表はここで、「忍耐力」に値する結果をつかめるか。まずは今後トンガ代表、フランス代表とぶつかる今秋のツアーで、グラウンド内外両面での手応えを示したい。
(文:向 風見也)

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