女子

W杯ドリームチームの9番に選ばれた17歳、津久井萌は『宿題』で伸びる。

W杯終盤戦は鼻を痛めてフェイスガードを付けてプレーも、笑顔で帰国。(撮影/松本かおり)


 世界に認められた9番は、ピッチを離れればあどけない素顔を見せる。
 女子ワールドカップでの戦いを終えて8月28日に帰国したサクラフィフティーン(女子日本代表)。選手たちは、同大会に参加した他国のプレーヤーたちと比べれば誰もが小柄だった。その中でも152センチ、53キロの津久井萌はひときわ小さかったけれど、大きな存在感を放った。

 体格差をものともせず動き回った。
 クイックアタックの発信源となり、地面すれすれのタックルで大きな相手を倒し続けた。
 その姿は世界でも高く評価され、『MOE TSUKUI』の名はワールドラグビーTVコメンテーターの選ぶドリームチームの一員に名を刻まれた。

 選出を知らされて「びっくりした」と笑う17歳は、しかし、まったく浮ついていなかった。大会でのパフォーマンスを振り返る視点は、すべてSHの目で見たもの、サクラフィフティーンの9番として感じたもの。
「自分の持ち味のはやいテンポのパスを出せて、日本がいいアタックをできているときは自信になりました」とは言ったものの、強く感じたのは世界との差だ。
「中3日での強豪との戦いが続きました。もっとタフにならないとベスト8には届かないと思った。相手も疲れていると思うのですが、強いチームはそこで取り切れる」
 大敗したフランス戦。相手の強さ、はやさとも想像以上で驚いた。自分たちが持ち味を出して攻め込んでも、ゴール前になると強豪チームの防御は途端にぶ厚くなる。
「どうやって攻めても(スキが)あかない感じがあった」
 大舞台で得た体感を、この先の成長につなげたいと誓う。

 4年後にベスト8に入るために何ができるか。
 これまで目の前の事に全力で取り組むことに専心し、先を見て考えるようなことはなかったが、変わった。「フィジカルやスピードなど、個々で高めていくことを日常からやっていきたい」と思うようになったのは、これまでと同じでは足りないし、計画的にやっていかないと、さらに進化する強国に追いつけないと感じたからだ。
「個をもっと伸ばして、チームに勢いをつけたい」
 次回大会での8強入りへの強い気持ちが浮かぶ。5試合すべてに先発した者の責任感もある。

 ドリームチームへの選出について有水剛志ヘッドコーチは、「当然だと思った」と話した。
「サクラフィフティーンで(経験を積むごとに)うまくなった」
 向上心の強さと努力の量を知っている。
「(日本代表の)合宿以外の時もキックをかなり練習してきたはずです。1年前はあんなボックスキックを蹴ることはできませんでしたから」
 多くの選手が今大会中にも成長し続けた中、津久井も同じだった。フランス戦で受けた衝撃をもとに修正。動きはより鋭くなり、球さばきもテンポアップ。タックルはさらに低く、激しくなり、豪州戦で「タックル→ボール奪取→パスダミーから前進→トライを呼ぶラストパス」と続けたパフォーマンスは、世界基準のプレーだった。

 本物の世界を知って、新たな欲求が自分の中に芽生えたと言った。
 海外に出て、あの激しさを日常にしてみたい気もする。
 サクラフィフティーンの上昇を最優先に考えていきたいと思うけれど、スピードを高めるためにセブンズにも取り組みたい。
 より強くなるためのプランが次々に頭に浮かぶ。
「学校の夏休みの宿題は(アイルランドに)持って行ったのですが、何もできなかったので、まずはそれをやらないと」と顔をしかめたときは東農大二高の3年生に戻ったけれど、ラグビー選手として持ち帰ったたくさんの宿題が、自分にとっては宝となることは知っている。




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