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敗れてなお…。関西学院大、関西4位でシーズンを終える。

立命館大のPR渡邊彪亮にコンタクトをしかける関西学院大のPR西田涼馬(ボールを保持)



 最良のシーズンとはいかなかった。
 前年6位の関西学院大は3大会ぶり11回目の大学選手権出場は逃す。

 11月26日、今季最終戦で前年5位の立命館大を追い詰める。後半40分には19−19と同点だった。しかし、ロスタイムに入った43分、痛恨のノット・ロール・アウエイ。サヨナラPG≠ナ試合は終わった。

 ただ、復活は印象づける。
 3勝4敗。関西4位でリーグ戦を終えた。来年は上位校の1つとして対戦する。
 過去2シーズンは、ほぼ最下位。6位は1勝で並んだ最下位3校間の得失点差。2年前は1勝のみの8位だった。今シーズンの3勝はこの2年の勝ち星を上回る。

 その攻防をグラウンド上で指揮をした4年生SOの山田一平は言う。
「カンガクに来てよかったです。心の底からそう思えるようになりました。今年は自分たちに任せてもらえて、思い描いたラグビーができるようになりました」
 2年前は自陣ゴール前から強引にボールを回す戦法にチーム内からも疑問の声があがる。昨年は指導者と選手たちの間で練習方法などを巡って確執が生まれた。

 今シーズンから監督に就任した牟田至は、OBらしく伝統の「学生主体」をベースにしながら、大人としての見解も示した。
 現在の管理中心の風潮に対し、学生らしいチームを作ってきた。牟田の中には年若い後輩たちへの謝意がある。
「よく自分たちを追い込んでやってくれました。強い相手ともいい試合をしてくれた。楽しく、幸せな1年でした」

 勝ちに飢えていた学生たちは3部練を始める。朝はスクラムなどのユニットをこなす。昼は講義の空き時間を利用してウエイト。夜の2時間はグラウンドを使ってのフィットネスや試合形式練習に取り組んだ。
 学年やポジションに関わらず、10人程度のグループを作り、食事や行動を共にさせた。この「ファミリー制度」はチームにとって不可欠の一体化を進めた。

 ミッドフィールドでタテ突進、タックルと体を張り続けたCTB金淳英(きむ・すにょん)は声を詰まらせた。
「僕は自分にできることをやってきました。ただ、もしぜいたくを言わせてもらえるなら、あと1年早く、牟田さんに出会いたかった。1年でここまで来れたんです。厳しさも優しさもある牟田さんがいれば、もっと強くなっていたでしょう」
 金は右ひざ内側じん帯を切りながら、テーピングを巻いて試合に出続けた。

 夏合宿と10月下旬に2度、右肩を脱臼したLO岡部崇人も最終戦に出る。
 チーム1のコンタクト能力を持つ5年生はテーピングで患部をガチガチに固めた。
「いい後輩たちにめぐまれました。支えてくれたみんなには感謝したい。チームの成績が一番よかったのは、2年生の時の優勝です。でも、今年は5年間の中でもっとも達成感がありました」

 金は残る者たちへ課題を挙げる。
「勝ちに対する執着心が、相手の方が少し上だったような気がします。もちろん、僕たちに勝ちたい気持ちがなかったわけではありません。でも、オフサイドをしないだとか、ラストパスをつなぐとか、そういう部分が日々の練習の中で、まだ徹底されていなかったように思います」
 日々の鍛錬を漠然とやっつけるのではなく、目的意識を持って取り組む大切さを説いた。
 この日の試合、フリーキックを含めた反則数は立命館大の6に対して11。倍近かった。前半6分、21分の連続被トライはオフサイドとスクラムコラプシングがスタート。
 決勝点も反則だった。

 試合後、ブレザーに着替えた選手たちを含め150人以上の部員が円陣を作る。主将の赤壁尚志が最後のメッセージを送った。
「今年は、べべ(最下位)と同じような6位から4位になりました。頑張れたことはうれしいです。ただし、悔しさは残ります。(優勝した)天理大との差はまだまだあります。でも、練習をやったら埋まるはずです。春からしんどいことを全員でやったら強くなる。悔しさを残さないよう、結果を残せるようにやり切って下さい」
 小学校の正教員を目指すHOはノーサイドの笛が鳴った直後、感情を表に出さず、レフェリーに握手を求める。
 潔い姿で大学ラグビーを終えた。

 山田は中国電力(トップチャレンジ)、金は東京ガス(トップイーストDivision1)、岡部はキヤノン(トップリーグ)で、この経験を生かし、楕円球を追い続ける。
(文:鎮 勝也)




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