Player of the week

Liam Messam リーアム・メッサム  (ニュージーランド/チーフス)

 今年一皮むけて、よりたくましくなったと評判の男。2012年はクレイグ・クラークと共同でチーフスの主将を務め、スーパーラグビー初優勝を成し遂げた。決勝戦の『マン・オブ・ザマッチ』。勝利の美酒に酔った翌日、南半球4カ国対抗戦を戦うオールブラックスにも選出され、ポジション獲得に燃えている。


 2011年は苦い経験を味わった。トライネーションズ(NZ・豪州・南アフリカ代表による3カ国対抗戦)でプレーしたものの、ワールドカップ直前にスコッドから落選。母国開催の大舞台には立てなかった。夢破れた仲間の何人かは、新天地を求めて海外へ飛んだ。しかしメッサムは同年4月に、ニュージーランド・ラグビー協会ならびにワイカト(チーフス)と2013年末までの契約を更改したばかりで、国内に留まり、黙々とレベルアップに努めた。


 そして今年6月、当初はアイルランドとのテストマッチに臨む代表スコッドには選ばれていなかったが、LOアリ・ウィリアムズの右膝故障による離脱とNO8キアラン・リードの頭部負傷でFW陣が手薄になり、スティーヴ・ハンセンHC(ヘッドコーチ)はメッサムを追加招集。約1年ぶりのオールブラックス試合にブラインドサイドFLとして先発出場した彼は、1トライを含む80分間のハードワークで指揮官の信頼を勝ち取った。


 フィジカルバトルに強く、破壊力あるタックルを繰り返し放ち、力強いボールキャリアーとなる。運動量が豊富。そして妥協なき姿勢が向上につながっている。サポート力とハンドリングの評価が高いのは、7人制で鍛えた経験も大きい。
 U16ニュージーランド代表だった頃、セブンズの世界的名将であるゴードン・ティッチェン氏に才能を見出され、やがて7人制NZ代表として世界で活躍する。2004年NZ最優秀セブンズ選手。2006年と2010年はコモンウェルスゲームズ(英連邦総合競技大会)で金メダルを獲得した。 “オールブラックス・セブンズ”の偉大なリーダーといえばDJ・フォーブスの名前が浮かぶが、メッサムもまた、7人制NZ代表のキャプテンであった。


 彼のリーダーシップに対する評価は高い。NZマオリの主将としても存在感を示し、2008年パシフィック・ネーションズカップや2010年のセンテナリーシリーズ(NZマオリ100周年記念大会)を制している。


 頼りになる男は、己に対しても誠実だ。シーズン開幕前の夏にはタッチラグビーにも多くの時間を費やすことで知られ、ボールスキルを磨くことを怠らない。ラグビーボールを置けば、ゴルフやサーフィンを楽しみ、アメリカンフットボール観戦を趣味とする。そして、ボクシングも好きだ。
 今年2月、プロボクサーとしての顔を持つ親友ソニー=ビル・ウィリアムズがニュージーランド・プロフェッショナル・ボクシング協会(NZPBA)のヘビー級チャンピオンになったとき、リング上で祝福するメッサムの姿があった。自身もラグビーフィットネスを高めるためにジムでスパーリングをやってはいたが、2011年12月3日にはグローブをはめて、TVカメラを前にしたリング上でステップを踏んでいる。前立腺がん基金の募金活動として開かれたイベント「ファイト・フォー・ライフ」で、ラグビーユニオン(15人制)とラグビーリーグ(13人制)のスターたちがボクシングで対決することとなり、13人制に戻った元ワラビーズWTBウェンデル・セイラーと拳を交えたのだ。2分3ラウンドの激しい殴り合いの末、メッサムは判定勝ちを収めた。


 だが、彼の真の戦いはラグビーフィールドで待っている。オールブラックスの「6番」争いだ。2011年のニュージーランド最優秀選手であるFLジェローム・カイノが日本(トヨタ自動車)へ旅立ったため、アダム・トムソン、ヴィクター・ヴィトが強力なライバルとなるだろう。
 スーパーラグビーのタイトルは手にした。2006年にはワイカトの一員としてNZ国内選手権も制している。かなり気の早い話だが、2015年ワールドカップと2016年夏季オリンピックで金メダルを胸に光らせることも、決して不可能な話ではない。4年後、メッサムはまだ32歳だ。


 

 

ポジション: FL/NO8
生年月日: 1984年3月25日(28歳)
出身地: マールボロ(ニュージーランド)
身長: 190p  体重:108kg
所属: ワイカト(チーフス)

 

【国代表】
デビュー: 2008年11月8日(対スコットランド)
CAP: 10
得点: 10 (TRY: 2)

 

 

※ 記事内のデータは、2012年8月8日現在

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